
自衛隊に入隊、新隊員教育(自衛官候補生課程)とは?
新隊員教育とは、入隊した自衛官候補生や一般曹候補生、技術曹に自衛隊の基礎教育を行うことをいいます。
陸・海・空自衛隊にそれぞれに教育隊があり、前期の教育約3カ月間で自衛官としての基本教育を行い、その後、後期教育約3カ月間でそれぞれの職種に応じた教育・訓練の後、晴れて一般部隊に配属になります。
「自衛隊に入隊したらどんなことをするんだろう?」という疑問を、岩手駐屯地の前期教育約3カ月間の教育の流れをご覧いただき、参考にして頂ければと思います。(写真・記事等は、令和7年度自衛官候補生課程のものです。)

着隊
3月27日(木)、令和7年度の入隊予定者が、岩手駐屯地の門をくぐり、自衛隊入隊に向けての1歩を踏み出しました。
初めに教育隊において受付を行い、そのあと各人の居室において身辺整理、身体検査(身長、体重、問診等)、隊長、区隊長、班長等の要員紹介行事、戦闘服や制服等の被服交付を行います。
区隊旗授与式
教育隊において、区隊旗授与式が行われました。教育隊長から隊の「象徴」となる区隊旗が手渡され、6月末の教育終了までの間、自衛官候補生と苦楽を共にする「仲間」となります。
基本教練
自衛官候補生は基本教練を学びました。基本教練は自衛官の基本であり、今後、自衛官として勤務していく上で必ず身につけなくてはならない動作です。自候生は、教官の熱心な指導の下、着実に動作を習得しています。
武器授与式
岩手駐屯地東北方面特科連隊教育隊において、小銃の授与式が行われました。区隊長から自衛官候補生一人ひとりに対し、89式小銃を手渡され、自衛官候補生たちは銃の重さと、責任の重さを実感していました。
入隊式
4月12日(土)令和6年度自衛官候補生入隊式を行いました。これから3カ月、自衛官候補生課程教育を受け、仲間と一緒に一歩ずつ知識、技能等を身につけて、立派な自衛官となっていきます。
入隊式の後は、駐屯地食堂でそれぞれ家族と昼食を食べ、思い思いを楽しみました。
生活している部屋を見せたり、久しぶりに家族との会話を楽しみました。
小銃分解結合
東北方面特科連隊教育隊では、自衛官候補生に対して89式小銃の分解結合の教育を行いました。しっかり整備できるよう部品を一つずつ確認し、真剣に学んでいます。
偽装訓練
東北方面特科連隊教育隊では、顔にドーランを塗り、体に草などをつける偽装訓練を実施しました。自らを隠し、周囲の景色と同調する方法について教官から教育を受け、試行錯誤しながら仲間と協力して行いました。
偽装後は実際に笹薮に入り、偽装の効果を確かめました。
体力検定(共通)
自衛官候補生は体力検定(共通)を実施しました。1つ目の種目腕立は、2分間で腕立伏せを完全に実施できた回数を計測するもので、両手の間隔や腰の高さなど、実施要領が決められています。
2つ目の種目膝半屈腹筋は、2分間で膝半屈腹筋を完全に実施できた回数を計測するもので、両足は肩幅に開き、膝を直角(90度)に曲げることや、上体は肩甲骨下部が床に触れるまで倒すなど、実施要領が決められています。
体力検定(共通)最後の種目は3000メートル走でタイムを計測します。自衛官候補生は桜の芽吹く中、駐屯地内のコースを一生懸命に疾走しました。
10km行進
東北方面特科連隊教育隊では、10km行進訓練を行いました。当初はあいにくの曇り模様でしたが、自衛官候補生のやる気と元気で天候も回復しました。雪解けの岩手山のもと、一人の怪我や脱落者もなく全員歩ききり任務を達成しました。
救急法
東北方面特科連隊教育隊は、野外衛生の救急処置を教育しました。初めに学科により基礎知識、続いて実技で圧迫止血法や胸骨圧迫心肺蘇生法など、器材を使いながら自衛官候補生が傷病手当の方法を学びました。
射撃姿勢
東北方面特科連隊教育隊は、自衛官の基本スキルである「小銃射撃」の訓練を行いました。訓練では小銃の取り扱い、それぞれの射撃姿勢、照準の仕方等を反復演練し、今後予定されている実弾射撃へ向け練度を向上させました。
戦闘訓練
東北方面特科連隊教育隊は、戦闘訓練を行いました。ほふく前進には第1から第5ほふくがあり、第1から徐々に低い姿勢になっていきます。自衛官候補生にとり大変厳しい訓練ですが、仲間と共に汗を流し確実に成長しています。
空包射撃
東北方面特科連隊教育隊は、空包射撃訓練を行いました。訓練では後日行われる実弾射撃に向け、射場規律をはじめ弾薬の装填要領などを修得するとともに、射撃の衝撃や音、射撃のタイミングなどを実感しました。
小火器射撃
東北方面特科連隊教育隊は、小火器射撃練成訓練を行いました。自衛官候補生にとり、初の実弾での射撃であり、不安と緊張感の中、皆真剣に挑みました。日々前進しております。
小銃掩体構築
東北方面特科連隊教育隊は、小銃掩体(えんたい)構築の訓練を行いました。初めに班長から小銃掩体の構築要領、有効性などの教育を受け、粘土質の土壌に悪戦苦闘しながらも、仲間と共に声を掛け合い掩体を完成させました。
歩哨総合
東北方面特科連隊教育隊は、歩哨訓練を行いました。訓練では座学により歩哨の重要性を学んだ上で、敵情の監視・報告要領、拘束、交代要領などを班長の指導を受けながら演練し修得.しました。
天幕設営
東北方面特科連隊教育隊は、天幕設営訓練を行いました。訓練は、教官が資材の点検、道具の使用方法、設営手順などを一つ一つ区切りながら展示を行い、その後各班に分かれ展張訓練を反復演練し、設営要領を修得.しました。
25km行進隊容検査
東北方面特科連隊教育隊は、翌週に行われる25km行進の隊容検査(準備状況の確認)を行いました。隊容検査では、背嚢(リュック)の内容品の点検及び背負った際の装着具合を互いに確認しました。 準備万全!がんばれ自衛官候補生!
25km行進
東北方面特科連隊教育隊は、25km行進訓練を行いました。当日は自衛官候補生のやる気と元気で晴天に恵まれ、初夏の朝の清々しさの中、駐屯地から岩手山演習場に向けて出発しました。
自衛官候補生たちは靴擦れをしている者もいましたが、弱音を吐くことなく、その眼差しからは必ず完歩するという強い意志が感じられました。そして事故なく全員が完歩し、やり遂げた達成感と充実感に溢れていました。
格闘訓練
東北方面特科連隊教育隊は、格闘訓練を行いました。 訓練では、前後左右の受け身、徒手技術、武器技術における基礎を学びました。格闘指導官指導のもと、積極的に訓練に取り組み、必要な技術を修得し格闘の能力向上に努めました。
装脱面訓練
東北方面特科連隊教育隊は、装脱面訓練を行いました。この訓練は、防護マスクを 如何に正確・迅速に装着するかを訓練するもので、手際よく装着するコツや、マスク装着後の点検要領など、教官の指導のもと演練し修得しました。
特殊武器防護(催涙香体験)
東北方面特科連隊教育隊は、催涙香ガス体験を行いました。テント内に唐辛子成分が入った催涙香の煙を充満させ、防護マスクをつけた場合と外した場合を身をもって体感しました。改めて防護マスクの重要性を実感しました。
体力検定(2回目)
東北方面特科連隊教育隊は、2回目の体力検定を実施しました。自衛官候補生は、今まで訓練してきた成果を基に目標をもって検定に挑みました。入隊から約2カ月、自衛官候補生は逞しく成長しており、自衛官らしい顔つきになってきました。
戦闘訓練訓練評価
東北方面特科連隊教育隊は、戦闘訓練の「訓練評価」を行いました。自衛官候補生たちは、入隊してから修得した知識と技術を駆使し、目標を奪取することができました。まだまだ訓練は続きます。頑張れ自衛官候補生!!
総合試験
東北方面特科連隊教育隊は、学科試験を行いました。今まで教育で学んできた記憶と経験を呼び起こし、全力で試験に挑みました。頭を抱えている者もいましたが、4月から始まった教育も終盤!頑張れ自衛官候補生!
飯盒炊飯
東北方面特科連隊教育隊は、飯盒炊飯を行いました。携帯燃料と飯盒を使用した白米の炊き方を教わり、火にかけた飯盒に真剣な眼差しで耳を傾けました。出来上がり、喜びをかみ締めみんなでご飯を頬張りました。
岩手駐屯地創立68周年記念行事
6月22日(日)自衛官候補生は、岩手駐屯地創立記念行事において観閲式に参加しました。来場者の前を歩調を合わせて行進し、連隊長の前で敬礼を行います。
修了式
6月28日(土)東北方面特科連隊は、修了式を実施しました。修了式では、藤本 颯汰(ふじもと そうた)自候生が代表して修了証書を授与されるとともに連隊長褒章を受賞しました。教育を修了した自候生たちは、それぞれの配置先部隊へ旅立ちます。
区隊旗返還式
東北方面特科連隊教育隊は、区隊旗返還式を行いました。入隊から約3カ月間、自衛官候補生を見守り、苦楽を共にしてきた仲間である区隊旗を、自衛官候補生から教育隊長へ返還しました。
自衛官候補生各部隊へ
7月1日(火)前期教育を修了した自衛官候補生たちは、後期教育を受けるため各部隊へ旅立ちました。苦楽をともにした同期との別れに涙する隊員もいましたが、しっかりと教育をやり遂げた自信と同期との絆を胸に、後期教育でも頑張ってください。また会いましょう。
自衛官候補生課程教育修了
自衛官候補生課程教育修了後に2等陸士として任官し、自衛官としてより高度な任務を遂行するために、それぞれの職種に応じた部隊に配属され、新隊員特技課程約3カ月間で専門的な知識や技能の修得に努めます。
陸上自衛隊の主な職業・職域は下記に紹介してある16種類があり、赤枠で囲まれている職種は、岩手駐屯地にある職種です。

最後に
自衛官候補生課程を修了し、2等陸士に任命され、晴れて陸上自衛官として歩み始めることとなります。ここでの教育で共に修了を迎えた大切な仲間と、自衛官候補生課程で培った同期の絆を一生の宝として、新隊員特技課程での更なる飛躍を期待しています。
いつの日か、さらに成長した皆さんの雄姿が見られることを期待しています。